賢い節約で将来を豊かに

~すぐに始められる節約術~
節約と書かれたイメージ画像

最近は食料品や光熱費などモノの値段が上昇し、家計のやりくりに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。特に現役世代の皆さんは、子供の学費、住宅ローン、老後の貯金など、これから必要になるお金について考えるべきことはたくさんありますよね。
家計収支を改善する方法はさまざまですが、資産運用と比べて、着実に効果が得られ取り組みやすいのが「節約」でしょう。
本稿では、忙しい日々の中でも実践できる、簡単で効果的な節約術をご紹介します。

みんなの節約への意識は?

オレンジページの調査によると、「意識している」「やや意識している」を合わせて、93%の方が節約を意識していることがわかりました。
具体的に節約したい項目としては、1位が「光熱費」、2位が「食品代」となっています。やはり身近なところで値上げを実感できる項目が挙げられています。

【図表1】Q.あなたは節約を意識していますか?

インフレ・デフレによるモノとお金の関係性の図

【図表2】Q.あなたが節約したいと思う費目は何ですか?
(n=1077 複数回答のうち上位7項目)

インフレ・デフレによるモノとお金の関係性の図

出典:2023年9月オレンジページ調べ「ほぼ1000人に聞きましたアンケート」よりオンアド作成

どうやって節約するの?

ではどうやって節約していけばよいのでしょうか?

(1)お金の管理

先取り貯蓄

貯蓄・投資に回す金額を給料からあらかじめ差し引く「先取り貯蓄」がおすすめです。先取り貯蓄後に残ったお金をやりくりして生活することで、無駄な支出が減るので、簡単かつ確実にお金が貯まります。

メインの使用口座と別に、貯金専用の口座を設けて、給料日に自動で特定の金額が貯金口座へ振り込まれるよう設定します。

家計簿をつける

節約の第一歩は、毎月どんなものにいくら使っているのか、収入と支出のバランスを把握することです。そのためには「家計簿をつける」ことがよいでしょう。

手書きの家計簿も良いですが、長続きさせるためには、手軽に使える「家計簿アプリ」を利用することをお勧めします。金融機関やキャッシュレス決済との連携機能やレシート読み取り機能があるなど、使い勝手の良いアプリを選ぶと良いでしょう。

(2)買い物での節約方法

必要なものだけ購入する

無駄な出費を減らしながら、必要なものを効率よく手に入れる買い物方法を心掛けましょう。

・家計簿やメモアプリを使って、必要な物をリストアップしておきます。これにより、必要なものだけを購入し、衝動買いを防ぎます。
・店舗のセールや割引クーポンを活用しましょう。新聞広告、メールマガジン、ショッピングアプリなどを活用して、お得な情報を得ることができます。

フリマアプリやネットオークションの活用

・フリマアプリやネットオークションを利用することで、不要な物を売り、必要な物を安価で入手できます。追加の収入を得たり、良質な商品を安価で取得できたりします。
・同じ商品でも店舗やオンラインストアによって価格が異なることがあります。複数の場所で価格を比較し、最もお得な購入方法を選びましょう。

サブスクの活用・見直し

サブスクは有効に活用することで、初期投資を抑えながら、必要な期間だけ必要なサービスを利用することができます。代表的なものとして以下のものがあります。

・自動車・・・新車に初期費用なし、毎月定額で乗ることができる
・家具家電・・・定額で家具を使用できる。支払い済みの金額と商品価格の差額を支払うことで購入も可能
・その他・・・絵本、化粧品、ベビー用品など

一方、サブスクは解約しない限り利用料がかかり続けるので、必要かどうか定期的に見直しは必ず必要です。

(3)こまめな節約方法

節水・節電

まとまった金額ではないものの、日々の積み重ねで節約に貢献します。

【節水】

・シャワーの使用時間の短縮・・・5分以内に抑えましょう。歯磨きや髭剃りの際は、水が流れっぱなしにならないようにしましょう。
・節水型トイレの利用・・・一回の流水量を減らすことができます。
・洗濯・・・回数を減らして、まとめて洗い、風呂の残り湯を利用しましょう。

【図表3】家庭での水の使われ方

家庭での水の使われ方の円グラフ

出典:東京水道局「令和3年度一般家庭水使用目的別実態調査」よりオンアド作成

【節電】

・エアコンの適切な使用

夏場はエアコンの設定温度を28度程度に、冬場は20度程度に設定する(室内温度が28度、20度になるように設定)。
目詰まりしたフィルターを清掃する。

・冷蔵庫

冷蔵庫の冷やしすぎを避ける(強→中へ)、食品を詰め込み過ぎない、扉を開ける時間を減らす。

・LED電球の使用

従来の電球よりも消費電力が少なく、長持ちするLED電球に交換しましょう。

・電化製品のこまめな電源オフ

使用しない電化製品はコンセントから抜くか、電源を切ることで、待機電力を節約できます。

【図表4】家庭における電気の使用割合(夏季の点灯帯(19時頃))

家庭における電気の使用割合(夏季)の円グラフ

出典:経済産業省 資源エネルギー庁「夏季の省エネ・節電メニュー ご家庭の皆様 東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州 令和5年6月」資料より一部抜粋

【図表5】家庭における電気の使用割合(冬季の1日間 )

家庭における電気の使用割合(冬季)の円グラフ

出典:経済産業省 資源エネルギー庁「冬季の省エネ・節電メニュー ご家庭の皆様 東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州 令和5年10月」資料より一部抜粋

(4)固定費の節約方法

車の維持費削減

当社へのご相談をされる方の例でみても、維持費および買い替え費用など、大きな支出となっていて見直し効果が大きいのが、自家用車の費用です。

・カーシェア・公共交通機関の利用

不必要な短距離の移動は避け、公共交通機関や自転車、歩行を活用します。また車の使用頻度が低い方は、思い切って車を手放し、カーシェアリングやレンタカーを利用するのも一つの選択肢です。

・燃費の良い車の選択

新しい車を購入する際は、燃費の良いモデルを選ぶことが重要です。ハイブリッド車や電気自動車は、長期的に見て燃料費を大きく削減できます。ただこれらは車両価格がガソリン車よりも高いので、利用頻度を踏まえて検討する必要があります。

通信費の見直し

携帯電話やインターネットなどの通信費の削減は、固定費の削減に効果的な手段なので、ぜひとも検討したいところです。

・格安SIMの検討

大手キャリアよりも料金が低い格安SIMへの切り替えを検討します。最近はWiFiが完備されている場所も多くなっており、通話やデータ使用量が少ないユーザーに特におすすめです。

・データプランの再検討

現在のデータ使用量を確認し、必要以上のプランに加入していないかチェックします。使用量に応じてプランをダウングレードすることで節約につながります。

・家族割引プランの活用

同じキャリアを使用している家族がいれば、家族割引プランの利用を検討します。

・無駄なオプションサービスの削除

加入しているがほとんど使っていないオプションサービス(留守電など)は解約しましょう。

保険の見直し

保険の見直しは、無駄な出費を削減するために重要です。

・現在の保険内容の確認と見直し

まずは現在加入している保険の内容を詳しく確認しましょう。必要な保障が含まれているか、または過剰な保障で無駄に高い保険料を払っていないかをチェックします。昔の加入したものであれば、現在の状況に必要な保障額を確認し、見直しすることも必要です。

・複数の保険会社の比較

似たような保険内容でも、保険会社によって保険料が異なることがあります。複数の保険会社のプランを比較し、最適なものを選びましょう。

(参考リンク:「思い当たったら、あなたも保険を見直せるかも」

(5)その他

クレジットカード利用の工夫

・ポイント・キャッシュバックの活用

クレジットカードのポイントやキャッシュバックを積極的に活用しましょう。例えば、食料品やガソリンの購入、光熱費や携帯代などの定期的な支払いに使用することで、ポイントが貯まりやすくなります。

・カードを複数枚持つ

日々の支出パターンに合わせてカードを複数枚持つことも良いでしょう。
例えば、普段の買い物などは航空マイルが貯まるカード、ガソリンを入れる時は割引のあるガソリンカードというように使い分けることで、様々な特典を受けながらポイントを貯めやすくなります。

控除の活用

確定申告などの一定の手続きを行うことで、課税所得を減らすことができる控除を活用するとよいでしょう。

(参考リンク:「確定申告って必要?~会社員が知っておきたい制度概要と手続き~」

やってはいけない節約術

無理な節約をする

無理な節約をすると、ストレスが溜まり、節約が続かなくなることがあります。また、健康に悪影響を及ぼすこともあります。例えば、食事を減らしたり、偏った食事をしたりすると、栄養不足になり、免疫力が低下したり、病気になりやすくなったりします。無理な節約は、長期的に見ると、医療費や精神的なコストがかかることになります。

安いものばかりを買う

安いものばかりを買うと、品質が低く、すぐに壊れたり、使えなくなったりすることがあります。例えば、安い靴を買うと、すぐにすり減ったり、破れたりすることがあります。安いものを買い替えることを繰り返すと、結局、高いものを買うよりも出費が多くなることになります。安いものを買うときは、品質や耐久性を確認して、長く使えるものを選ぶことが大切です。

まとめ

節約は、毎日の小さな工夫の積み重ねで効果が得られます。今回ご紹介した節約法のうち、「これはまだやっていないな」ということがあれば、ぜひ取り入れてみてください。
本稿が少しでも皆様の家計管理のお役に立てば幸いです。

ご留意事項

本稿は、如何なる意味におきましても、将来の成果を示唆または保証するものではございません。最終決定は、ご自身の判断で行ってください。
本稿は、2024年1月時点の情報に基づいて執筆しております。
また、本稿の一切の権利はオンアドに属しております。事前にオンアドの承諾を得ることなく、複製・転載・転送等の行為は固くお断りいたします。

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